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【徹底比較ガイド】土・砂・人工芝より優秀!公共空間に“天然芝”を選ぶ5つのメリット

学校の校庭や公園、広場――私たちの生活に欠かせない公共空間には、土や砂、人工芝などさまざまな路面材が使われています。ところが近年、「安全・環境・地域活性化」の観点から天然芝に注目が集まっているのをご存じでしょうか。本記事では、イクシバ!プロジェクトの現場データを交えながら、土・砂・人工芝と徹底比較。公共エリアに天然芝を導入すべき決定的な5つの理由をわかりやすく解説します。

比較早見表:天然芝・土・砂・人工芝

芝生公園

評価項目 天然芝 土・砂 人工芝
表面温度(夏) 25〜35 °C 40 °C前後 55〜70 °C
クッション性 ◎ 転倒時の衝撃が小さい 〇(パイル長で変化)
環境貢献 ◎ CO₂吸収・酸素供給 × マイクロプラスチック発生
水はけ・浸透性 ◎ 地中に浸透 △ 泥濘化 ○ 排水管次第
維持コスト(10年) ○ 中程度 △ 表土補充が必要 △ 定期張替え高コスト
景観・心理効果 ◎ 緑視率アップ

ポイント:初期費用は人工芝がやや低いものの、10年スパンでは天然芝のトータルコストが同等以下になるケースも珍しくありません。

土・砂・人工芝と徹底比較!公共空間で天然芝を選ぶ5つの理由

理由① 夏の表面温度が低くヒートアイランドを緩和

ヒートアイランド高温

  • 天然芝は蒸散作用により夏場の表面温度を人工芝より最大30 °C低く保つデータが報告*¹。
  • 体感温度の低下は熱中症リスクを下げ、イベント開催数を増やせるメリットも。
  • 土・砂は熱を蓄えやすく、夕方まで放熱が続くため周辺温度が下がりにくい。

理由② ケガを防ぐクッション性と安全性

怪我安全

  • 芝の根と土壌が自然のエアバッグとなり、転倒時の衝撃を15〜30%吸収。
  • 人工芝は摩擦熱による“ターフバーン(擦過傷)”が発生しやすく、子どもの外遊びに不向き。
  • 土・砂は硬化や凹凸により足首捻挫や打撲が増える傾向。

理由③ CO₂吸収・雨水浸透で環境負荷を削減

マイクロプラスチック

  • 1㎡の天然芝は年間約0.8 kgのCO₂を固定し、酸素を供給。
  • 雨水の**70〜90%**を地中に還元し、都市型洪水を抑制。
  • 人工芝は透水シート+排水管次第で浸透率が大幅に変動し、マイクロプラスチック流出問題も懸念。

理由④ “緑の景観”が生む地域コミュニティ効果

コミュニティ芝生

  • 緑視率(視界に占める緑色の割合)が15%を超えると、ストレス指標が大幅に低下する研究結果*²。
  • ピクニック・ヨガ・マルシェなど多目的利用が増え、地域イベントの開催件数が導入前比で約1.3倍(イクシバ!調べ)。
  • ボランティア芝刈り活動を通じて世代間交流やCSR連携が促進。

理由⑤ ライフサイクルコストで勝る長期的な経済性

経済性

経済性

  • 人工芝は8〜10年で全面張替え(1㎡あたり9,000〜15,000円)が必須。
  • 天然芝は初期造成費がやや高いものの、定期メンテナンス+部分張替えで済むため総額を抑えられる。
  • イクシバ!試算では、3,000㎡の公園を10年間運営した場合
    • 天然芝:約1,050万円
    • 人工芝:約1,280万円
      となり、約230万円のコスト削減が可能。

天然芝導入の課題と乗り越え方

芝生公園

課題 解決策
芝枯れ・踏圧ダメージ 部分養生エリアを設けローテーション利用
メンテナンス人手不足 ボランティアプログラムと外部委託のハイブリッド運用
冬季の見た目 寒地型品種+オーバーシードで緑期を延伸

まとめ:次に選ぶのはどの路面材?

公共空間の路面材選定は、「安全」「環境」「経済性」「コミュニティ活性化」を総合評価する時代へ。
天然芝はこれら4要素を最もバランス良く満たす“グリーンインフラ”です。初期投資や維持管理に計画性を持たせれば、人工芝よりも長期的にコストメリットが高く、地域に人を呼び込む魅力的な空間を創出できます。

次のステップ

  • 既存施設への局所導入テスト
  • ボランティア参加型の管理体制づくり
  • ESG/SDGs文脈での企業協賛パッケージ化

都会のヒートアイランドを和らげ、子どもたちが安心して走り回れる芝生の広場――そんな未来を、イクシバ!プロジェクトと一緒に描いてみませんか?


参考:東京都環境局「路面材別の表面温度調査」
千葉大学園芸学研究科「緑視率とストレス回復効果に関する研究(2022)」

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